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近距離で繰り返ししっかりと視線をとらえる

最近、夫が通う小規模デイサービスの連絡帳に、
「今日は暗い顔をしていました」とか、
「今日はやや険しい顔をしていました」等と
書かれていることが多い。

それは家に居ても同じなので想像はつく。
デイサービスでは夫が何を手話で訴えているのか判る人がいないけれども、
家で夫が険しい顔をしている時に手話で言っていることは:
★怖い恐ろしいものが見える
  例)火が燃えてる~ 
    両手からボ~っと炎が出てる
    爆弾が~
    みんな可哀想に
★やらなければいけないことをやっていないという強迫観念
  例)今から出かけなければ(仕事がある)
    東京駅で人が待っている 
    もう家に帰らないと
    みんなが困っているからやらなくっちゃ 

家では、特に夕方から夜にかけて(朝からの時もある)
最近は毎日のように眉根を寄せて難しい顔をして
外へ出掛けて行こうとするのを、
どうやって思いとどまらせるかと心を砕く。
(まあ、外へついて歩いてもいいのだけど、寒いから、できれば避けたい)

お風呂に入ってもらうのも、最近は、
「どうぞ、キミだけ入って」
とかわされてしまい、すんなり入ってくれない。
一度ムリに風呂に入れようとしたら、走って逃げられ、
追いかけて行ったら、
「怖~い、怖~い!」と言われてしまった(大失敗

でもね、それでも、私のことをじっと見つめて

「キミのことが一番好き!

と言ってくれる。

うん、うん、ありがとう! 私も大好きだよ。

「キミのことを小学校の頃からずっと好きだったよ!」

ブッブ~! 
あなたが小学生の時、私はまだこの世に生まれてませんから~
そりゃ、他の誰かさんとお間違えですぞ~!

「今から家に帰るから。
 ボクは必ずここに戻って来るからね、また会おうね!」

う~ん・・・
私のことを自分とどういう関係にある人間なのかを忘れてしまった夫だけど、
どうやら私のことを好きであるということに間違いはないらしい。
そう確信できるから、私の名前を昔の恋人の誰かさん(複数)と間違えて呼んでも、
ひろ~い心で許してあげるよ。

険しい顔つきをしている時、自分の世界にどっぷりと入っていて、
こちらがまったく見えていないような時がある。
そういう時は、いくら話しかけても、さっぱり話が通じない。
けれども、先日のNHKクローズアップ現代+
ユマニチュードによる認知症の人への接し方における
「視線」の用い方を小型カメラで確認した。
すると・・・

近い距離でのアイコンタクトを10秒以内に繰り返していた

ユマニチュードの本を読んで想像していたよりも、
もっと頻繁に、もっと近い距離でアイコンタクトをとるんだ~!
これはまさに「目から鱗」。

う~ん、私たちは手話で会話をするから、
普通の聞こえる人同士よりはしっかりと顔を見ているつもりだったけれども、
こんなにも頻繁にしっかりとアイコンタクトをとってはいなかった。

それで、夫が険しい顔をしている時に
もっと夫の視線をしっかりとらえに行くようにして、
ぐっと近づいて、それこそ、夫の目をのぞき込むようにして、
コミュニケーションをとるようにしてみた。
すると、険しい顔をしている時でも、
ふっと夫の表情が緩むことを発見~!

ただ、私たちは夫婦だからかなり接近しても抵抗はないけれども、
日本人の他人との距離のとり方の文化からすると、
家族でない場合には、お互いにだいぶ抵抗があるかと思う。
認知症が進んで視野がかなり狭くなってきた人向きか?
夫は今まさにそういう状態にあるから、向いていると思う。
努めてアイコンタクトを頻繁に近距離からを続けてみよう。

さて、夕方、私が夕食をつくり始めると、
さっきまで座っていた夫が立ち上がる。
トイレに行きたい時も多いけれども、
何やら落ち着かず外へ行こうとすることも多い。

「座っていてね!」と座らせても、また、すぐに立ち上がる。
そういう時は、守りより、攻める! 
立ち上がったら、
「ああ、今からお料理を手伝ってね!」と手を引いて台所に立たせる。
夫に今できるのは、フライパンで炒めることぐらい。
でも、時々、フライ返しがフライパンの外まで飛び出して、
IHヒーターの天板の上をフライ返しで擦っていたりする。


できあがったら、
「はい、できあがり! 上手だね、美味しそうだね!」
と褒めると夫は照れくさそうに笑う。
そして、
「はぁ~、疲れたぁ~」
「そうだよね~。お疲れさ~ん。じゃあ、椅子に座っていてね。」

これでしばらく座っていてくれます。

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コメント

No title

こんにちは
この番組私も見ていました。
視線の話、私も目から鱗でした。
あと、なぜ問題行動が起きるかを考えるために、「まずその人はどういう時に問題行動が起きるかを徹底的に分析する」これは、夫のホームがそういう取り組みをしています。だから、今は私よりスタッフの皆さんの方が、今の夫のことをよくわかっていらっしゃいます。私の過去の経験則は、たいして役に立ちません。常にデータを更新していくことも大切ですね。
最後に、あまり成果を上げることに必死にならないという風にまとめているのも好感がもてました。

ルッコラさん

おはようございます。
ご主人のホームのスタッフの皆さんはいつも非常に熱心に取り組まれていらっしゃいますよね。経営者側にしっかりした理念があるのか、スタッフに志を持っている方々がいるのか・・・
在宅介護では、介護者は生活者なので、常にデータをとって分析して・・・というのはちょっと大変。それだけでカリカリしてしまいそう。
でも在宅介護をしているブロ友さんの中には、毎日毎日排泄データを何年も記録し続けている方もいるて、そのノートを見ると、やはり何か問題が起きた時の傾向?が見えて、すごいなあと思います。
複数で介護を担っていて、みんなでワイワイやりながらだったら、データをとって分析していくことは楽しい作業だろうなぁと想像しています。どの介護施設のスタッフの方々にも是非取り組んでもらいたいですね。
データをとって、分析して、試みて、だからと言って成果を上げることばかりに汲々としない(きりきりしない、ハハハ~と笑っていられる)こと大事ですね。
一所懸命ときりきり、カリカリは裏腹だったりしますから。

No title

こんばんは
私もこの番組見ました。
4,5日前までは時折パッと目ざめ周りを見回すことがあり私も今まで以上に目を近づけて見つめるようにすると不思議な物を見るような目つきで私を見つめていました。
そんな時は話しかけるとうなずくだけですが反応がありました。此処2,3日は寝たきりでなかなか反応はありませんがそれでもアワキビさんがおっしゃるように少し反応があるのがわかりました。
ご主人は険しい顔をなさっている時は本当に辛い時間なのでしょうね。
それでも奥様の仕事を手伝おうとする。やはりアワキビ様の機転に拍手です。

mjijiさん

mjijiさんのブログのコメント欄を読みました。
髭をそりますよ~と言ったら、目はつぶっていても、ご主人は顎を上げたのですね!
嬉しいですねぇ。
しっかり聞いて理解しているのですね。
いろいろなことが分かっているけれども、今はちょっとパワーが足りなくて反応することが難しいだけなのでしょうね。パワー充電中ですよ。
だから、目はつぶっていても、引き続き、話しかけたり、好きな音楽があったらイヤホンで聴かせてみたり、触ったり、撫でたり、つねったり(?)、マッサージしたり・・・いろいろ働きかけて、パワーを外からも入れてあげましょう。
そして、目を開けたら、引き続き、真っ正面から顔を近づけて話しかける。
これはやっぱり効果があると感じます。私も努めて続けています。

空気が乾燥していますね。
mjijiさんも睡眠を充分におとりになって、お身体に気を付けてください。

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プロフィール

アワキビ

Author:アワキビ
夫と2人暮らし。子どもはいません。
それに現在は猫1匹の家族。
夫、要介護5。アルツハイマー型認知症。生まれつき耳が聞こえない。
父は2018年秋に特養に入所。要介護4。毎週木曜日に実家へ介護タクシーで帰り、2泊3日。土曜日の朝、特養へ帰ります。
母は要介護1で、MCI? いや初期認知症かな? 最近、もの忘れが顕著になってきました。弟の家族と玄関が一緒の二世帯住宅に同居。私の家からは電車で1時間ほどの隣県です。

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