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ちょっと辛いけど、頑張る

モカ猫が一匹だけになって驚いたのが、猫トイレのおしっこの量。
モカだけだと本当に少ない。
(モカの場合は、少なすぎて逆に結石などが心配なくらいだ。)
それまで、猫トイレのおしっこを2匹分だと思っていたけれども、
5分の4ぐらいはミルクのものだったのだ。
大量におしっこをしている異常さに気づかなかった。
多頭飼いの盲点 (;д;) 

年末のあの日の午後、
我が家では歴史関係の研究会が開催されることになっていた。
前日からミルク猫の具合が悪く、動物病院で診てもらったところ、
糖尿病末期の宣告を受け、点滴だけしてもらっていた。
そして、その日の朝、夫をデイサービスに送り出すと、
すぐにミルク猫を病院へ連れて行き、
あとで悔やまれた点滴をしてもらって連れ帰り、
3階の陽のあたる部屋で暖房をつけて暖かく毛布にくるんでやった。

ところが、ミルク猫はすぐに2階に下りてきて、
お風呂場で掃除をしている私のところまで来た。
私は「ミルクはまだ歩ける、まだ大丈夫だ!」と思ってしまったが、
動物というのは、人間と違って、かなり重篤な状態でも、
最後まで自分の足で歩くものなのだ・・・
結局、ミルク猫はいつも私たちと一緒に寝ている1階の部屋に
居てもらうことにした。

この日の来訪者数は7人。私たち夫婦を入れて9人。
その座るテーブルと椅子を2階の狭いリビングに確保するために、
1階で使っているテーブルを2階へ持って行くのだが、
そのままでは狭い階段を通り抜けられない。
テーブルの脚のネジを外してばらしてから、
2階へ運び上げて、組み立て。
椅子もあちらこちらから座れるものをかき集め、
資料を映すためのプロジェクターの準備をし、
スクリーンになる布を天井から吊り下げるべく四苦八苦。
・・・と、夫がデイサービスから帰ってきた。
夫はデイサービス先で昼食は済ませている。
私は、作業をしながら何かをつまむぐらいだったかな?
勉強会なのでお茶等の接待は一切なしにしてもらっている。

なぜこんな狭い我が家でわざわざやるのかというと、
私が参加したいから・・・でも、夫を連れて行くのが大変だ。
「大変」の中身は主としてトイレ問題。
夫をデイサービスに行ってもらって、
私だけ参加するというのも「あり」だけど。
そもそもこの勉強会、もともとは夫が呼びかけ人だったわけで、
今回の参加者9人のうち、7人は聞こえない人たちで、
そこでの話し合いはすべて手話で行われる。

夫は聞こえない人達の集団(デフ・コミュニティ)の一員だから、
手話が通じない人達ばかりのデイサービスに行っているのではなく、
手話で語り合える人達が居る場が自宅にあるのだから、
そこに一緒に居て欲しい。

しかし、手話で話し合われているとはいえ、
その議論されている内容を理解することは、
もはやできない夫ではあるが。

私は、この研究会の参加者に対して、
夫の認知症について、特に説明はしていない。
でも、夫が自分の家に居ながら、
「トイレはどこ?」と訊いたり、
既に20数年前に亡くなった大先輩のことを
「○○先生は最近どうしている?」と訊いたり、
トイレにも一人では行けずに私の介助を受けたりしているのを見て、
それぞれが判断してもらえばいいと思う。

夫は、来訪者の挨拶に愛想良く応え、
若い人達(と言っても、40~60歳代だけど)が
熱心に議論し合うのを眺めたり、
しばらくすると、ぐーぐー居眠りをしたりしている。
そして、皆が議論している時に、突然、
全然関連のない支離滅裂な話をし出したりするが、
皆、夫に敬意を払って、待っていてくれる。
それぞれに家族の介護問題を経験していたりする年代なので、
自然に受け止めてくれているのかもしれない。
あまり進行に差し障りが出るようになったら、
我が家での開催は止めなければ・・・と思いつつも、
まだ続けている。
私の思いは、
夫が認知症になっても、
これまで属していたデフ・コミュニティの中で
居場所を見つけて暮らし続けてもらいたい。

夫の友人や教え子たちが、夫に会いたいと言って訪ねてきてくれる。
とてもありがたいことだ。
だけど、同時に、今のように全然話が通じなくなっている夫の姿に
会いに来てくれた人達がショックを受けるのではないか?
という葛藤を常に感じる。
でも、全然話が通じなくても、夫らしさは変わらない。
夫の持つ「人間力」を信じて、
「会いに来たい」と言ってくださる人の申し出を受け、
今年も来訪してもらうつもりである。
(本当はちょっと辛いのだけど、頑張ろう。)

IMG_1976 (2)

研究会終了後、皆は忘年会へ行った。
私たちは勿論行かない。
4時間ぐらい費やしたので、夫は疲れているし、
ミルク猫のこともあった。

この日の晩、ミルク猫は虹の橋の向こうへ旅だった。


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コメント

No title

ステキな集まりですね
認知症だからと言って気負いなく過ごされていて
そして自然に受け止めてくださる皆様も本当に素敵です!
出来る限り続けられるよう祈っております。

大変なことも沢山ありますが
動物は飼っているととても心癒されますね
我が家は犬でしたがその犬がいたことで
家族全員救われていました。

辛いですね

アワキビさん

ご無沙汰してます。
辛いですね。
アワキビさんの大変な毎日をいつも癒してくれていたんですよね。
ミルクちゃんと、モカちゃん。

そして人のつながり。

いろんな思いが錯綜します。
うちの母親は、昨年11月に特養に入り
落ち着いて過ごしています。
これまでお世話になったケアマネさんお墨付きの
スタッフの良い特養で、多くのスタッフが、
丁寧に入所者のお世話をしてくれています。
頭が下がる思いです。

私は自分の仕事をしないと生活ができないので、
同居もできないし・・・と
ちょっと罪悪感みたいなのがあります。

割り切ろうと思いますが、なんとなく心に引っかかるものが
消えません。

自分の番になったらどうしたらいいのかしらと
思うこの頃です。
アワキビさんのパワーにいつも励まされています。

人とのつながりにエネルギーをもらいつつ
辛さも感じて。
差し引きは計算できませんが、
生きるというのはそういうことなのかなと、
感じるこの頃です。

今日は小寒、寒さが厳しくなってきましたね。
ご主人ともどもくれぐれもご自愛ください。

sue



さくらさん

さくらさん、こんばんは。

認知症になる前から、夫はいわゆる「障害者」です。
いわゆる・・・と付けたのは、まあ、世間的に見れば障害者だけど、私たちの間では「障害」だとは思っていないからですが・・・

その考え方の延長で、認知症も「障害」のひとつだし、いろいろな人がいろいろな状態のままで暮らせる社会であるべきだと思っています。

夫の昔の姿しか知らない人達に、今の姿を知られることが、辛くないと言っては嘘になります。

自分の家に居ながら、「じゃあ、家に帰ります!」と言ったり、毎日一緒に暮らしている妻のことすら「久し振りに会えて嬉しいよ」と言うような姿を見られて、「奥さんも大変ね。可哀想ねぇ」等と思われるのも嫌だし・・・日々、葛藤しています。

でも、自分がこだわりを持っていることに、もう少し頑張ろうと思います。

さくらさんのお家ではわんちゃんだったのですね。

うちも煮詰まってしまった時など、ずいぶん助けられています。

sueさん

こんばんは。

昨年お母様が特養への入所が決まられて、その後、どうされたかなぁ?と案じておりました。
介護施設のよしあしは、建物がキレイだとか、高価な設備があるかとかではなく、スタッフですよね、やはり。お母様が落ち着いて過ごされているというのもスタッフの介護力があるのでしょう。一安心ですね。

sueさんが仕事をしながら自身の生活をきちんと送れることをお母様も願っていらっしゃるはずですから、罪悪感を感じることはありませんよ。
それでも何となく心にひっかかるものを感じるのはsueさんのやさしさでしょう。
なんでも白黒で簡単に割り切れるものではありませんから。
そういう自身の感覚を大事にしながら、生きていきましょうよ。

No title

こんばんは

いつも自然体で人の集まりもお出かけも認知症だから、耳が聞こえないからなんて関係ないんですね。
いつもご主人を中心に考えての事で幸せなご主人ですね。
私も出来る限り夫の気持ちに沿うようにと思いながら結局自分ファーストになって食事の速さも私のペースで、お出掛けもやっぱりいざとなると私が大変だからとなってしまいます。

皆さんが集う場所を陰から応援しているアワキビさんに大きな拍手です。




mjijiさん

いえいえ、mjijiさん、私も自分ファーストなんですよ。

自分が行きたいところにしか絶対に行きませんし~。
あの集まりも私自身が参加したいからなんです。

うちは夫婦二人きりなので、家に閉じこもっていると煮詰まってしまいがちですから、外へ出て行ったり、誰かに来てもらったりしているのです。

介護のしかたはいろいろ。
こうすべきとか、そういうものではなく、それぞれにあったスタイルを見つけて行かれればよいと思います。

できるだけ自分が楽に楽しく、手抜きをしたり、うまく発散させたりしましょうよ。

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プロフィール

アワキビ

Author:アワキビ
夫と2人暮らし。子どもはいません。
それに現在は猫1匹の家族。
夫、要介護5。アルツハイマー型認知症。生まれつき耳が聞こえない。
父は2018年秋に特養に入所。要介護4。毎週木曜日に実家へ介護タクシーで帰り、2泊3日。土曜日の朝、特養へ帰ります。
母は要介護1で、MCI? いや初期認知症かな? 最近、もの忘れが顕著になってきました。弟の家族と玄関が一緒の二世帯住宅に同居。私の家からは電車で1時間ほどの隣県です。

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