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宇奈月温泉に行って来ました(4):中途半端なバリアフリー

認知症が進んでしまった夫は、
かつて好きだった美術館や博物館の展示などに
ほとんど興味を示さなくなってしまった。
目がよく見えないということもあるし、
集中力がなくなったからということもあるだろう。
現在、夫がかろうじて楽しめるかな~というのが
「乗り物」に乗ること。
小さい男の子はたいてい汽車や電車が好きだ。
夫もまた子どもの頃、汽車や電車が好きだったそうだ。
小さい男の子が楽しめるものは、認知症になった今も楽しめる、
ということになるかな。

トロッコ(2) 

これが↓普通のトロッコ車輌。車輌にはドアがなく、またいで乗り込む。
トロッコ

これが↓私たちの乗った「リラックス車輌」の内部。
横一列に2人掛けと1人掛けの座席が付いている。
トロッコ車輌の幅は、新幹線車両のおよそ2分の1だそうだ。
私たちの乗った車輌は3人だけの貸し切り状態だったので、
景色が見やすいところに、車輌内をあちこち移動できた。
トロッコ車内
この写真↑は、観光地によくあるように、写真屋さんが出発前に撮影し、
帰って来た時には、できあがった写真が掲示されていて、
「気に入ったら買ってください」というもの。
Iさんがプレゼントしてくれました 

トロッコで宇奈月温泉まで帰って来たのが午後3時前。
Iさんの車で、牧場に行こうかと提案してくれたが、
もう夫はだいぶ疲れてしまっていたので断念。
三人で喫茶店で珈琲を飲んで一息ついてから、Iさんと別れ、
早々に2泊目の宿にチェックインした。
泊まったのは「延楽」という老舗旅館。
今度は、一応、バリアフリー対応の部屋を予約しておいた。
夫は、大浴場で温泉に入れない。貸し切り風呂もないお宿。
でも、バリアフリー対応部屋には温泉風呂が付いているという。

お部屋に通されると、
夫はさっそくお茶とサービスの和菓子2個を食べた。
私は、夜ご飯のことを考えて、和菓子は食べずにいた。
夫は疲れているようだったので、少し休ませよう。
でも、お菓子を食べて口でそのまま眠るのはよくない。
洗面所に連れて行って、歯磨き・・・
が・・・夫が、「なんか気持ち悪くなった」と言うではないか。
「小豆のお菓子を食べたら気持ち悪くなった~」
「え~、そんなムリにお菓子なんか食べなければいいのに~。
 大丈夫? 疲れているからじゃないかな。
 休もうね。」
食べたばかりでベッドに寝かすと、逆流してくるのが心配なので、
部屋にあったマッサージ用ソファに座らせて休ませる。
IMG_8320.jpg 

お部屋の写真↑ 奥に見えるベッドは電動ギャッジベッドです。
でも、全体に中途半端なバリアフリー。
健常者が頭で考えてつくったバリアフリーなんじゃないかな。

IMG_8315.jpg 
やたらと無駄に広いトイレ。4畳半ぐらいはある。
青い色の椅子は最初はなかった。私が言って、
トイレと脱衣所兼洗面所に椅子を置いてもらった。
この椅子、畳の上に置いて食事をするときに使う椅子らしいが、
フローリングの上に置くと、つるっとすべってしまい、危険。
それに座面が低いため、足が床に付くのはいいけれども、
座って洗面台を使うには低すぎる。
それに、この椅子から足の力だけで立ち上がるには、
かなり脚力がないとムリ。せめて肘掛けが欲しい。

IMG_8319.jpg
これが↑部屋のお風呂。りっぱな木のお風呂だけれども・・・
お風呂の中に入るための「自動昇降椅子」(白とピンクの)が付いている。
最初、ボタンを押してみたが、昇降せず、????
使い方がわからず、しばし、悪戦苦闘。
試しに椅子の上に乗って、ボタンを押したら、下がった。
使い方をもっと丁寧に教えて欲しいよ~。
説明してくれた人は、自分で使ったことがあるのかなあ?

それに、この「自動昇降椅子」が問題です。
どうやってここに座ったらいいのでしょうかねぇ?
こういった場合、車椅子から、お尻をスライドさせて、昇降用の椅子に移るんだと思うけれども、昇降椅子の位置がとても高いんです。
だから、手前に3つほど木製の台が置かれていて、そこから登って入るようになっている。
つまり、車椅子から座ったまま、昇降椅子に移るということができない。
仮に、車椅子から立ち上がれる場合でも、昇降椅子の周りには手すりのようなものがないから、昇降椅子に座るまでが不安定になる。
結論から言うと、この昇降椅子に座れる人は、昇降機がなくても、お風呂に入れる人でしょう。

このお風呂から出て、脱衣所で身体を拭いていた時に、
突然、ガラッと脱衣所のドアが開いて、びっくり!
夫だった・・・「あ~、びっくりしたなあ」
「あっ、ゴメン~」と言いながら、夫は口をもぐもぐしている。
手にはお菓子の包み紙を持って・・・
えっ? 置いてあった私の分のお菓子まで食べたの?
さっき、お菓子を食べて、気持ち悪くなった~って言ってたのに~。
なんで、また食べるのよ~、もう、気持ち悪いのは治ったの!?
これから夕飯だというのに、たくさんご馳走が出るのに!
食べられなくなっちゃうよ~。

心配になって、あらかじめ今晩の献立を見せてもらい、
「国産和牛すき鍋風」は、もったいないけど、抜いてもらうことにした。
また、お腹が痛くなったりしないように・・・

IMG_20160925_180141.jpg  IMG_20160925_181031.jpg IMG_20160925_181040.jpg
 
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IMG_20160925_183704.jpg IMG_20160925_184214.jpg 

いろいろ手の込んだお料理もあったけれども、
一番美味しかったのは、「黒部産のこしひかりのご飯」でした。
あとは、お刺身かなあ。料理人が聞いたら泣きますねぇ。
でも、夫もよく食べましたよ。
上のお料理のうち、秋カマスの揚げ物は残したが(私が夫の残した分も食べた)、あとは完食。

食事が終わってから2時間ぐらいしてから、
寝る前に、夫と一緒に例のお風呂に入った。
一応、自動昇降椅子に夫を座らせてみた。
座らせる時は、もちろん手をとって支えながら座らせた。
そして湯船の中へ。
湯船から出る時は、確かに昇降椅子があった方が楽かな。
夫は昇降椅子が上がりきったところで座ったまま、
くるっと足を湯船の外へ出して、
そのまま、立ち上がらず、
お尻をつきながら、下の段まで下りていった。
風呂場の床に足が付いたところで、
夫に手を貸して立ち上がらせ、
風呂場の壁についている手すりを持たせて、
脱衣所まで歩かせた。

つづく・・・

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コメント

No title

こんにちは。
楽しそうな旅行だな~と読ませてもらっていました。
ギャッジアップできるベッドがあるのは良いな、と思ったら…お風呂の昇降機でガッカリ。私だったらめっちゃキレていたかもしれません。こんな段の上に昇降機つけられても、かえって危ないだけですやん!
…でも、これってあるあるなんですよね、階段の上に車椅子マークのパターン。
何も考えずに作ったか、既存のものに後付けしたからこうなったのでしょうか。せっかく良いものがあるのに、もったいないですね。

だださん

今晩は~

そうだよね。よく考えれば、考えるほど、このお風呂の昇降機は何なんだ!と思います。

「バリアフリー対応」を謳う部屋を予約するお客さんは、きっと、せっかくの温泉地なのだから、足の不自由な家族にも温泉を楽しんでもらいたいと思ってのことだろう。

それが、実際に来てみてから、「使える代物ではない」と分かったら、どんなにがっかりするだろう。

あのお風呂は、最初からバリアフリー用としてつくられたものではなく、おそらく「転用」したものだろうと思う。
あのお風呂場のつくりだと、小手先の改善では、「バリアフリー」にはならないなぁ。

「バリアフリー」と謳うにも、当事者目線でチェックした「認証マーク」があったら良いんじゃないかな。


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プロフィール

アワキビ

Author:アワキビ
夫と2人暮らし。子どもはいません。
それに現在は猫1匹の家族。
夫、要介護5。アルツハイマー型認知症。生まれつき耳が聞こえない。
父は2018年秋に特養に入所。要介護4。毎週木曜日に実家へ介護タクシーで帰り、2泊3日。土曜日の朝、特養へ帰ります。
母は要介護1で、MCI? いや初期認知症かな? 最近、もの忘れが顕著になってきました。弟の家族と玄関が一緒の二世帯住宅に同居。私の家からは電車で1時間ほどの隣県です。

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