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宝物をもらったよ

もうすぐ午前10時になろうとしているのに、夫はまだ寝ている。
特に予定のない時には、好きなだけ寝かしている。

そんなに昼間に寝かしてしまったら、夜、寝ないのではないか?
という心配はほとんどなく、いくらでも眠れるようだ。
思うに、深い睡眠を得られていないからではないか?
睡眠時無呼吸症候群のため、呼吸を助ける器機を装着しているが、やはり十分ではない。

いったん食事などのために起きても、また、うとうと眠る。
起きたら起きたで、ほとんど妄想の世界。

今日これから、●●で集まりがあるから、行かないと・・・

と言って、外へ出て行こうとする。
記憶が保持できないので、今、自分が置かれている状況を本人なりに理解し(解釈して)話しをするので、「妄想」になってしまうのは仕方のないこと。
夜になれば、

今日はここに泊まるの? 
あなたのタオルとか歯ブラシとかはあるの?

夕食が済んで、しばらくしたら、お風呂に一緒に入る。
バスタブに張ったお湯が少なめなので、私が肩まで浸かろうと、ズズズッ~と身体を沈めたら、夫が慌てて、私の腕をつかんだよ!
どうやら、私が溺れたと思ったらしい。心配してくれたんだ。

大丈夫だよ。肩まで入って温まろうと思っただけだよ~。

うちはシャワーは使わない。もったいないから。
洗った髪を流すのは、バスタブから手桶でお湯を汲んで使う。
私が髪を洗っている時、夫はバスタブの中でお湯に浸かっている。
髪を洗った手は泡だらけなので、夫に、「お湯をかけて」と言って、バスタブの中のお湯を手桶で汲んで、私の泡だらけの髪と手を流してもらう。

何か小さな事でも、夫が私のためにすることがあるというのがいい。
私も、夫にお世話されると、嬉しい。
背中、掻いてね。もっと、上~、あっ、そこ、そこ!」ってね。

夫の言っていることは、98%妄想だけど、それは記憶障害によるもの。
仕方がないことだ。そんな中でも、たまに、こんなことを言ってくれる時がある。

ボクのいのちを、あなたが長らえさせてくれてる。
ボクが社会から落ちこぼれそうになってるのを、
 あなたが支えて、ボクを社会の中に戻してくれてる。
ほんとうに、いつもありがとう。

夫から宝物をもらった。
だから、忘れないようにここに書いておこう。

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「根岸の里」探訪(1):JR鶯谷駅の利用

先月6月にアップできなかった「根岸の里」探訪記を・・・

いつものことながら、朝起きてからの思いつきで、「根岸の里」へ行ってみようと思う。
思い描いたコースは・・・

 山手線の鶯谷(うぐいすだに)駅下車
   ↓
 「笹乃雪(ささのゆき)」で昼ご飯
   ↓
 「子規庵(しきあん)」
   ↓
 「羽二重団子(はぶたえだんご)」
      ↓
 日暮里(にっぽり)駅から乗車して帰路へ

しかし、車椅子で鶯谷駅を利用したことがない。
鶯谷駅は、山手線の中で乗降客数が一番少ない駅なんだそうだ。
エレベーターはあるのかな?

ネットで調べてみると、南口改札口方向にだけエレベーターがある。
私たちの目的地は北口にある。
南口改札口からだと、跨線道路橋(陸橋)を渡って北口にまわらなければならない。
もっとネットで調べてみると、どうやらこの陸橋にはエレベーターが設置されていないという中途半端なバリアフリー状態と書かれてある。
この陸橋を車椅子やベビーカーで渡ろうとすると、車道を行くしかないらしい。
それがイヤダったら、陸橋の階段を降りるしかない。
夫を立たせて支えながら、車椅子を折り畳んで抱えながら、階段を降りるのか?

キケン! キケン過ぎる!!
ホームから北口へ出るには、階段を下りて、線路下の地下道を通り、さらにまた階段を上って行く。
それなら、鶯谷の駅係員さんにお願いして、車椅子を折り畳んで持ってもらい、夫を支えて階段の上り下りをしよう。

JR御徒町駅で乗り込む時に、改札口で、鶯谷駅の南口ではなく、エレベーターのない北口で降りたいので・・・と、お手伝いをお願いする。
御徒町駅から鶯谷駅へ連絡。
案の定、鶯谷駅の乗降客数が少ないためだろうか、この時間帯(日曜日の昼前)は駅係員が1名しかいないのだそうだ。これでは、車椅子を抱えて上り下りなんて無理ですね。
それでもよいので、車椅子を降り畳んで持って階段上り下りだけお願いしたいと伝える。

山手線で鶯谷駅に到着すると、駅係員さんが待っていました。
夫は、なんだか、ひどく恐縮して、「申し訳ない、申し訳ない」を連発している。

あのね、●●(夫の名)のためだけに、やっているのではないんだからね。
他の車椅子の人たちのためにも、こうして敢えて駅員さんにお願いしてやっているの。
車椅子で利用する人が少ないと、車椅子の利用者の声がないと、いつまでたっても、車椅子での利用が不便なままにおかれてしまうんだよ。
だから「申し訳ない」なんて思う必要はないんだからね。
 
南口ではなく、北口へ行きたいのだと伝え、車椅子を折り畳んで持てもらい、階段を下り、地下道では再び車椅子に夫を乗せ、また、上り階段で夫を立たせて上がる。
上がりながら、駅員さんに、

やっぱり大変です。
南口の陸橋のところにはエレベーターがないっていうので、仕方ないですよね?

いやあ、陸橋のところにエレベーター、あるんですよ~。

えぇ? そうなんですか?

で、お帰りは何時ぐらいですか?

ああ、こういうふうに時間を尋ねられると、「拘束感」を感じて、ちょっとイヤだなと思う。
もちろん、駅員さんの側では、人員が足りないので、心づもりにしておこう・・・という当然の職務上の質問で、よりスムーズにサービスを提供しようという意図だということも十分に理解できます。
けれども、車椅子でない人たちと同じように、自由気ままに散策したい。
気ままな散策だから、きっちり何時になるかなんて、わからないもの。

え~と、日暮里駅から帰るつもりなんです~。

でも、どうやらネットの情報は旧いものだったようだ。
投稿された記事の後に、鶯谷駅の跨線道路橋(陸橋)にエレベーターが設置されたようだ。

その後の諸事情で、帰りに、再び鶯谷駅まで戻り、陸橋のエレベーターを確認するため、めくるめく鶯谷のラブホテル街を通り抜け、陸橋まで辿り着き、エレベーターに乗って、陸橋の上まで行き、鶯谷駅南口へ行くことができました。

JR鶯谷駅、車椅子のまま、エレベーターで、北口のラブホ街にも行けます!
  
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「根岸の里」探訪(2)

「根岸の里の侘び住まい」と言われる「根岸の里」は、江戸時代は田園地帯で、ウグイスの名所だったそうだ。JR鶯谷駅の名も、そんなところから付けられたのだろう。
 商家の旦那衆や文人墨客が別荘や庵(いおり)を構えて、詩歌や書画、茶の湯を楽しんだという隠れ里が「根岸の里」だが、今やラブホテルが林立し、昔の里の面影はどこへやら・・・

 「根岸の里」は夫と何度か訪れているが、車椅子になってからは初めて。
 久し振りに行ってみた。
 JR鶯谷に着いた時には、既に正午をまわっていたので、まずは腹ごしらえをしよう。
 「根ぎし 笹乃雪」へ直行する。
 ここは江戸・元禄の時代から300年あまり続いている豆富料理のお店。上野の宮様がこの店の豆富を好まれて「笹の上に積もりし雪の如き美しさよ」と賞賛され「笹乃雪」と名付けられ、それを屋号にしたという。
 「笹乃雪」も歴史あるお店によくあるように下足番の居るお店だ。
 以前来た時はまだ1階は相席の座敷になっていたが、今回久し振りに行ったら、座敷がなくなり、テーブル席に変わっていた。
 恐らく「笹乃雪」の常連客が高齢化し、座敷に座ることが困難になってきているからではないだろうか。でも、昔の風情が失われて、ちょっと残念。
 さて、入り口の引き戸を開けて、下足番さんに訊いたら、「今日は予約でいっぱいです」と言われてしまった。
 日曜日だからなあ~。法事が終わった後に親族で会食・・・という風情のお客さんでいっぱい。
 行き当たりばったりで来ているから仕方がない。
 2時頃にならないと席が空かないと言うので、とりあえず諦めて、「子規庵」へ向かう。

 「子規庵」は、正岡子規が、明治27年2月から明治35年9月に34歳で亡くなるまでの8年間、母と妹とともに暮らしていた住居である。
 借家だった建物は、昭和20年4月の空襲で、文庫蔵を残して、焼失。
 昭和25年にほぼ当時の姿のままに再建され、今は、ラブホテル街の中に埋もれるようにして保存されている。

 ところが、私たちが行ってみると「子規庵」の木戸は閉ざされている。
あれ? お休みかな? 看板が出ている。
 正午から午後1時迄お休み!
 が~ん、またまた、事前下調べをしていないから、こういうことになる。

 仕方がないなあ~。
 夫に「お腹減った? 大丈夫?」と聞きながら、じゃあ、先に根ぎし・芋坂の「羽二重団子」に行こうか・・・と、またまた予定変更。

羽二重団子本店は日暮里駅も間近のところにある。
店内に掲示されていた昭和46年まであった店舗の写真↓
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現在は、鉄筋コンクリートの建物に変わってしまい残念。
何とか昔の建物のまま残せなかったのかなあ・・・
さっそく羽二重団子をいただく。
日暮里駅構内や日暮里駅前にも店舗が出ているけれども、やっぱりこの本店内で食べる羽二重団子が一番美味しい。
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店内からはガラス張りになった庭を見ることが出来ます。
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正岡子規や秋山真之も羽二重団子を食べていた・・・(店内に飾られている展示物)
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羽二重団子を食べているうちに午後1時をまわったので、「子規庵」へ戻る。
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建物の中は写真撮影が禁止されているので、子規庵の庭から・・・
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手前には、ヘチマ(糸瓜)の棚が造られている。
ガラス戸のある部屋4畳半が子規の病室で、ここで子規は亡くなった。
もともと障子だったが、病臥している子規が庭を眺められるように、ガラス戸を友人らが贈ってくれたという。「冬ごもる病の床のガラス戸の曇りぬぐへば足袋干せる見ゆ」
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病室から見た庭の眺めが、子規庵のスタンプにデザインされている。
スタンプの句は、正岡子規の絶筆三句の中の一句。他の二句は・・・
  「おとゝひの へちまの水も 取らざりき」
  「痰一斗 糸瓜の水も 間にあはず 」

子規庵でゆっくりしているうちに午後2時をまわった。
「笹乃雪」の席が空く頃なので、ラブホテル街を通って「笹乃雪」へ。
玄関先で少し待たされた。2階席が空いたようだ。
夫が車椅子なので、大丈夫かと訊かれたが、2階席はまだ行ったことがないので、行ってみたい。
「手を引いてゆっくり上がればOK」と伝えたところ、2階席(個室)へ案内された。

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冷や奴
生盛膾(いけもりなます)白酢あえ:皿の中央の白酢で混ぜて食べます。

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雲水(うんすい):湯葉と豆乳の蒸し物

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あんかけ豆富:一人前で必ず二碗が供されます。
上野の宮様がご来店の折、大変美味しいので、
「これからは二碗ずつ持って来るように」と仰せになり、
以来、あんかけ豆富は二碗一組でお出しするようになった・・・とのこと。

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胡麻豆富

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絹揚(きぬあげ)

IMG_7295.jpg うずみ豆富(豆富茶漬け)
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豆富アイスクリーム(青梅ジャムがけ)

IMG_7302.jpg 「笹乃雪」店前の正岡子規の句碑
水無月や 根岸涼しき 篠の雪(みなづきや ねぎしすずしき ささのゆき)
アサガオに 朝商ひす 篠の雪(あさがおに あさあきないす ささのゆき)

こうして遅い昼食後、夫の車椅子を押しながら、鶯谷駅前のラブホテル街を抜けて、陸橋に新しく設置されたらしいエレベーターを利用して、JR鶯谷駅南口に到着。
まだ元気があったので、上野駅まで歩こうと思い、国立博物館の横を通り、上野公園内を抜け、結局、御徒町まで歩いて行き、都営大江戸線に乗って帰ってきた。

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お金が自分の尊厳を保つ最後のよすがなのか?

今朝、母から電話が来た。

お父さんが、また、銀行でキャッシュカードを作るって言っているのよ。
日曜日から言い始めたんだけど、今日朝になって、「昨日、デイサービスには、「今日休むから」と言ってある」とか言っていて、きかないの。
さっきデイサービスに電話をしたけど、朝、まだ早くて誰も来ていないみたいで、留守電に入れておいたけど、もう、仕方がないから、今日はデイサービスを休ませるわ。
お父さん、銀行まで一人で歩いていくのは、ちょっと無理だと思うから、一緒に付いていくつもりだけど、どうしても今日は●●(母の参加している趣味の会)の練習があって、発表会も間近だから、10時~昼までは行かないとだめなのよ。
だから、お父さんに、銀行に行くのは午後からにしてって言ってるの。
お父さんも「眠い」って言っているから、寝かせておいて、午後から銀行へ行ってくる。

おそらく、いくら説得したところで、納得しないであろう父。
自分でお金を自由におろして、使いたいのだ。
自分のお金をどう使おうと自由だ・・・と言いたいのは、本当にヤマヤマなのだが・・・
前科がある・・・1ヶ月に50万円、100万円という現金をじゃんじゃんおろし、母も知らないうちに通帳の残高がなくなり、電気代も支払えなくなって、保険を解約した上、解約金が入金されると直ちに全額下ろして、何かに使ってしまった。
旅行に行ったわけでもないし、どこかに送金した気配もない(ゴミの山を掃除した時に、振込票などないかも調べたが何もなし)。
家には高価なモノを買った気配もなく、あるのはガラクタ、父が使いこなせないものとか、父の夢のカケラ?がうずたかく積まれているばかり。
お金はどこへ消えたのか、いまだに不明。
本人に訊いても、要領を得ない。真相は知らない方がいいのかもね。
まあ、現金を、あちこちに配ったり、あげたり、某宗教団体やその他に寄付したりしたのだろう。
お金をばらまくと、まわりの人がチヤホヤしてくれるから、それが嬉しかったんじゃないかな。
年をとって失うものが多くなってくる中で、お金を気前よく支払えるというところを他人に見せつけて、自分の力が大きくなったような気がしたんだろう。中には詐欺にあって、消えたお金もあったと思う。
不肖私、かつて法律事務所に事務員として勤め、借金の整理とか、詐欺被害だとか、成年後見だとか、他人様のお世話をする仕事をしながら、一番身近な自分の親のことが守れなかった ○| ̄|_

母は10時から昼まで留守だと言う。
その間、父は寝ていることになったらしいが、また、母が出掛けた後、一人で起き出して、銀行へ行ってしまうかもしれない。
心配になったので、実家に行くことにした。夫を車椅子に乗せて一緒に連れて。
夫には「私の母が、父のことで困っているらしいから、一緒に行ってね」と言って。
認知症の夫を一人で家に置いておくわけにもいかず、まあ、小規模多機能居宅介護センターに頼めば、臨時で見てくれるとは思ったが、夫が、私のために、私の両親を助けるために一緒に行くということがあっても良いからね。

夫を車椅子に乗せ、尿取りパッドのストック4パックをお土産に(軽いけど大荷物だ~)正午前に実家に付いた。
実家に入ると、テレビの大きな音が聞こえてきたが、ふすまを開けると、父は介護用ベッドで寝ていた。何故か帽子を被ったまま・・・出掛けようとしていて、眠くなって寝てしまったのか?
そのまま起こさずに、夫と二人、母が帰ってくるのを待った。

しばらくすると母が帰ってきて、父を起こした。
父の表情や話す様子から、父の認知症は、うちの夫の認知症よりも、ずっと軽いということを実感。
まず、場所や人の見当識障害はないということが一番だよね。
うちの夫の場合、私の両親と会っていても、この人たちは、妻の両親だ・・・と認識しているかどうか? 言われれば、その時は、「ああ、そうか」と。けれども、記憶障害があるから、時間が経過すれば、誰だかわからなくなってしまう。どこへ来ているのかも、わからないだろう。
でも、父は、娘の私のことがわかるのは勿論、一緒に来ているのが私の夫だということや、名前までちゃんとわかっている。

けれども、こと、お金への執着?に関しては、かなりやっかいで、母や家族を悩ませている。
それに比して、うちの夫は、お金への執着はほとんどない。
時々、「財布にお金がないや~」と言うことはあるけれども、「私が預かっているよ~。私が支払うから大丈夫だよ。」と言うと、「そうなの? 悪いねえ。」とすんなり。
何かモノを買いたいとか、何かが欲しいとか、ほとんど言わない。
認知症初期の頃は、残高10万円程度の入った口座のキャッシュカードを夫に渡して、いつでも好きなようにATMでお金を下ろせるようにしていたが、転倒して圧迫骨折を起こした頃から記憶障害が進み、外出も私が車椅子で連れ出さねばできなくなってからは、完全に私が管理するようになったが、そのことに対して、特に疑問も持たないようだ。
これはたぶん認知症がそれだけ進んだということなんだろうと思う。
お金の管理については、認知症の初期で、自分でいろいろ動けるけど、判断力がない・・・という段階の人が、一番難しいよね。

外は小雨が降ってきたので、おそばやさんで店屋物をとって、四人で昼食。
昼食後、さあ、いつ銀行へ行くか?
私は、ふと、開かなくなっている金庫の中に、紛失したキャッシュカードがあるのではないか?と思う。この金庫・・・も、父が認知症だと診断された頃、以前の金庫が壊れたので、新しい金庫が買いたいと言い出した時に、私は反対した。
新しい金庫を買っても、どうせ開けられなくなるから、やめた方がよいと。
ところが、父は一人でイ●ンへ行って、クレジットカードを使って、新しい金庫を注文してしまった。
それから4年ぐらい経つかな? 案の定、金庫が開けられなくなり、2年ぐらいそのまま。
金庫の中にキャッシュカードが入っているかもしれないから・・・一応、中身を確認しようと、金庫の説明書を探し出して、私が説明書を見ながら、触っていたら、開いた!!

でも・・・なんにも入ってなかった。
いや、父のコイン(記念硬貨)コレクションだけが入っていた。
他にはなんにも入っていない。
なんじゃ、こりゃ~?
母と一緒に中身を確認してから、記念硬貨で、たいした価値はないと思われたが、一応、お金だから金庫の中に戻しておいた。

父は、娘の私に言う。

私は40年間勤めていたから、年金もそれなりの額になっているんですよ。
このあいだ、宝くじがあたって、それなりの金額になっているから、少しだけど、●●ちゃん(私の名)にもあげられると思うよ。

宝くじにあたった・・・というくだりは、事実ではない。ここは父の妄想だな。
自分はいかにお金があって、力があって・・・ひとかどの人物なのだと自慢をしたいのだな。
年をとって、いろいろなものを失っていく。
いろいろなことが一人ではできなくなっていく。
お風呂もトイレも他人の介助が必要になり、自分の尊厳を保てない。
だから、一所懸命、自分には、まだ力があるんだ!と言えるよすががお金なんだなぁ。

そうです。
あなたが一所懸命働いてくれたから、家族みんなが無事にここまで生活してこれました。
私も弟も教育を受けられ、仕事を得ることが出来、それぞれ曲がりなりにも社会生活ができていいるのです。
でも、最近、自分を頼りにしてきたはずの妻や娘や息子が、エラソーに自分に向かって、あれこれ指図をするようになった。
お父さんは、まだまだ、エラインダ!ということを見せてやらなくっちゃって思うんだよね、きっと。

そうこうしているうちに2時。
あと1時間で銀行の窓口は閉まる。

お茶を飲みながら、父に前からあらためて聞いておこうと思っていた、父の兄弟姉妹のことや、戦争中に住んでいた家のことか、昔のことをいろいろ尋ねているうちに、3時を過ぎた。

そろそろ私たちは帰りましょう。
母が「銀行に行くの、どうする?」と聞く。
「まあ、黙っていればいいよ。忘れるかもしれないし・・・忘れないかな?
 でも、なんとか、かんとか言って、引き延ばしをしてみて。」と私。

難しいところだな。
私がいる時に、一緒に銀行へ行って、キャッシュカードを再発行する手続きを見守ったほうがよいかも・・・?とも思うが、かと言って、積極的に「キャッシュカードは再発行してもらいに行きましょう」とも言えない。

さあて、今後、どうなることやら?


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些細なこと

今のところ夫のデイサービス(小規模多機能居宅介護サービス)の定期利用は、水曜日の午前中~昼食までの約3時間~3時間半だけだ。
あとは、私の事情(私自身の通院や、私の親の病院付添、その他の用事)に合わせて、臨時で利用する。
水曜日の午前中に私は体操教室に参加している。
私が自宅に帰る時刻に合わせて、デイでの昼食を食べてから、夫はデイの車で自宅まで送ってもらっている。
この水曜日も夫はデイのスタッフに車で送られて帰ってきた。
呼び鈴が鳴ったので、私が玄関のドアを開けて待っていると、夫がちょっと泣きそうな顔をして、

久し振りだね! ああ、やっと会えたぁ!

「久し振り」だって。いつものことだけど。でも、私に会えて感激しているらしいよ。(*^_^*)
夫は、家まで送ってくれたスタッフを指さして、

この人がボクを車で送ってくれたんだよ。

そして、スタッフに、

今度、時間がある時に、是非、ゆっくり、うちに遊びに来てくださいね。ありがとう!

と言って、見送った。いつでも、夫は礼儀正しく、愛想が良い。
夫は自宅に入ってからも、部屋を見渡して、

ここに帰るの、久し振りだね。

うん、4時間ぶりかな・・・

えっ? 4年ぶり?

ううん、4時間ぶりだよ。今朝、一緒に出掛けたじゃない。
●●(夫の名)は、毎日、ここで私と一緒に暮らしているよ。

え? ・・・(そうだったっけなぁ? というような顔)

でも、また、しばらくすると、そうしたやりとりも忘れて、深刻そうな顔で、

ボクが悪かった。ボクは悪い男だね。ずっと留守にしていて、ゴメンナサイ。

と、一人妄想の中で、何やら「反省」している。
夫は、妻を捨てて、どこかで放蕩に明け暮れていたが、数年ぶりに、妻のもとに帰ってきて、妻の許しを乞うている・・・という妄想。だいたい毎週水曜日は、これを繰り返している。

なんだか可愛い夫 (#^.^#)

そんな可愛い人なのに、私は夫の些細な行動が許せなくて、カリカリしてしまう (*`へ´*) 

どんなことかと言うと・・・
私が換気のためにベランダのドアを開けておいたのを、夫は、ドアが開けっ放しになっていると閉めてしまうのだ。
私は、夫に「今、部屋の中が暑いから、風を入れて、空気を入れ換えるためにドアを開けているのだから、閉めないでね」と言って、ドアを開ける。それから、私が夕飯の準備にとりかかっていると、夫がまたドアを閉める。
「もう~、閉めないでよ。開けて置いて!」と言って、私がドアを開ける。
また、夫が閉める。

 もう~、開けて置いてって言ったでしょ。なんで閉めるのよ?

 だって、泥棒が入るかもしれないし。

 夜寝ている時じゃあるまいし、こんな時間に部屋に人が居るのに泥棒なんて入らないよ!

と言って、私もムキになってドアを開ける。
しばらくすると夫がまた閉める。開ける。こんなことを5回も6回も繰り返す。

たぶん、この時、私の顔は般若顔 (*`皿´*)ノ になっていたことだろう。
夫も難しい顔つきをしている。
でも、夫のこの表情は、私の顔つきを映したものに違いない。
そう、こんなこと、ほんとうに些細なことなのに、たいしたことではないのに、何故か、ムキになってしまって止められない私。

ありがたいことに、夫は難しい顔をしながらも、こうした場面で、絶対に怒り出したりしないのだ。
いつも怒っているのは私だけ。
どうして、こんな些細なことで、私は怒っているのだ?
夫は記憶障害があるのだから、どうしようもないことなのに。
どうして、わざわざお互いに険しい顔になってしまうようなことを、私は自分からやってしまうのだ?
どうせなら、楽しく笑って過ごせばよいものを、わざわざ嫌な気持ちになることをしなくてもいいはずだよ。こんな些細なこと、たいした問題じゃないのに。
こうした思いが頭の中をぐるぐるまわる。
もういい加減にしよう。謝らなくっちゃ・・・

ゴメンネ。
 もう、こんな怒ってばっかりの私なんか、嫌いになったね?
 嫌いになったでしょ?

いやいや、そんなことないよ。
わかっています。
あなたは一所懸命、あれこれ段取りを考えて、責任を持ってやろうとしているんですから。

○| ̄|_
   夫は認知症になったけれども、私は、とても敵わないなぁ。

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食べ過ぎないように注意して、行ってきます!

昨晩、夫は寝てから、夜12時過ぎにトイレに起きた際、胃のあたりが気分が悪いと訴えた。

なんか、胃の中がもたれているみたい。上に上がってくるかもしれない。

とちょっと苦しそう。
昨日の夕食は、ご近所さんからお寿司1パックと鮪のお刺身をいただいたので、それを食べた。
夫は寿司も鮪の刺身も好きなので、パクパク食べていたが・・・
魚だから、それほど胃の負担にはならないと思った。
大トロも入一切れだけ食べたけれども・・・
うまく消化されない? あるいは、生ものにあたったのか?

以前の悪夢がよみがえってくる。
また、吐血するのではないか?
夫は食道裂孔ヘルニアがあり、胃の入り口が常に少し空いている状態。
食物を消化しようと胃酸が出過ぎると、胃液が逆流した際に食道を傷める。
食道は胃酸に弱いので、荒れて、程度がひどいとジワジワと出血したり、または、食道の壁がパックリと避けて大出血することしたこともある。

大丈夫だろうか? 
夫の様子を見守り、心配で眠れない。

実は、今月は夫の誕生月なので、翌日(今日)から1泊温泉旅行に行く予定。
具合が悪かったら、キャンセルしなければならない。
どうかな?
明け方4時頃、眠っている夫の表情がだいぶ和らいでいる。
なんとか大丈夫のようだ。

今朝は、まあまあ。
一応、これから箱根強羅温泉に1泊して来ます。
旅館の夕食、食べ過ぎないようにすることが大事だ。
年をとってくると、旅館の夕食の量が負担になってくるね。
食べ過ぎて、かえって具合を悪くしたら、せっかくのお祝いが台無しだから、本当に注意して控えめにしよう。
「もったいない」病=いじきたない私は、ついつい、夫にも無理に食べさせ過ぎてしまうのだ。
自分への戒めとして、今ここに書いて置こう。
では、行ってきます。
(1泊だけだから、ニャンコは2匹だけでお留守番です。明日午後に帰ります。)

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認知症の人の選挙権の行使

日が傾いた頃に、夫と一緒に、近くの小学校へ投票に行った。
車椅子を押して、夫には少しは歩いて欲しいので、最初だけ少し歩かせた。
小学校への道筋で、既に投票を終えたらしいご夫婦とおぼしき二人連れ(女性は手押し車、男性は杖をついて)が、「暑い中、どうもご苦労様~」と道を譲ってくれた。
小学校までは7~8分と行ったところだが、その手前で、夫は「もう疲れた~」と歩けず、押してきた車椅子に座らせて、投票所へ。

小学校の玄関には小さいスロープが付いていて、投票所には問題なく入れる。
車椅子を押して行くと、最初の受付のところで、すぐに係の人が来て、

ここから、車椅子を押すのを、代わらせていただきます。

と。確か、前回もそうだった。
また、

「代理投票」という方法もありますが、どうされますか?

「代理投票」というのは、本人が指さしたりしたものを書いてもらうのですか?

そうですね。立会人が二人付いて行います。

私は一瞬「代理投票」の方が良いのではないかなぁと思って、夫に「どうする? 代わりに書いてもらうようにする?」と訊くと、

自分で書く!

という返事。ま、それなら、それでいいか・・・
でも、夫は「選挙区」と「比例区」との違いがわかるかしら?

私は早々に「選挙区」の方の候補者名を記入して投票箱に入れ、後ろから、車椅子に座ったまま書ける低い投票台の前の夫を見守った。

候補者名は、投票台の前の壁(?)に貼り付けてあるが、投票したい候補者名を書き写す時に、視線を上から、投票用紙の手元まで、大きく動かさねばならないので、記憶障害が激しい夫には、これはなかなか困難な作業だ。

候補者名が、投票台の机の上に置かれていれば、書き写しやすくなると思う。
さらに、一字一字書き写すために視線を行ったり来たりさせていると、書き写したい名前を見失ってしまいがちだ。
できれば、一人分の名前だけが空いているような目隠しのようなものがあれば、よいのだが・・・
我が家で、夫が何か必要があって、文字を書き写す時は、文字がたくさんあると、どれを書いてよいのか判らなくなるので、必要なところだけを見せて、それ以外の文字は隠している。

さて、夫は?と言うと、一所懸命、候補者名の一覧を見て、何やらつぶやきながら、投票したい候補者を決められたようだ。
そして、候補者名も書けたみたい。
投票用紙を折る時に、夫が書いたものがチラリと見えた。
大きな字で・・・よく書けたなぁ!
でも、名前の漢字のつくりが間違っているみたいだよ。
せっかく書いたのに、これで無効になったりしないだろうか?
でも、ここで声をかけることはできないので、黙っている。
(家に帰ってから、ネットで調べてみたら、たぶん無効にはならないケースだろうと思われたので、一安心。)

夫の車椅子を押してくれる補助者の人は、どの候補を書いたのか、見てはいけないことになっているらしく、あらぬ方向を見ながら、投票用紙に書き終えるのを待っていた。

さて、次は「比例区」の投票。こちらは「選挙区」よりももっと難しい。
「政党名か、候補者名、いずれを書いてもよい」と言うのは、夫にはわかりずらく、戸惑うのではないか?
案の定、投票台の前に張られた政党名とずらりと小さい字で印刷された候補者名の一覧を見て、夫は固まってしまった。
それに、夫の視力では、小さい字で印刷された候補者名はよく見えず、書き写すことはできない。
(あ~、もしかしたら、ここで選挙補助人に「よく見えない」と言えば、弱視者向けにもっと大きな文字で書かれた一覧を用意してくれたのかなあ? 遠慮せずに、その場でもっと見やすいものを要求すれば良かった。)

後ろから見ていると、夫はなかなか書き出さない。戸惑っているのだろう。

あのね。「比例区」は、「政党名」を書けば良いよ。

と、私は夫に声を掛けた。
これで理解できなければ、諦めるしかないが・・・
夫は私が掛けた「政党名」の言葉に反応して、貼られた紙の右端に印刷されている「政党名」の欄を見つけて、自分の支持する政党名を書けたもよう。
長年ずっと棄権をせずに投票し続けてきた成果(?)で、まだ、できるんだなあ。
何とか投票できて、選挙権を行使できて、良かった。

夫には成年後見人は付いていない。
けれども、認知症の程度は重度の部類に入ってきており、夫に成年後見人が付いたとしても、おかしくはない状態ではある。

2013年に公職選挙法11条1項1号が改正される前は、成年後見人が付いている人(被後見人)は、自動的に選挙権が剥奪されていた。
夫の今日の様子を見て思う。被後見人になると自動的に選挙権が剥奪されていた改正前の公職選挙法がいかに不当なものだったかと。

公職選挙法11条1項1号を憲法違反だとして訴えを起こしてくれた原告の方々、関係者、支援者の方々の頑張りのおかげで、立法府が慌てて法律を改正して、今日がある。
世の中が変わってくれるのを待っていたら、動かなかった。
声を上げたから、訴えを起こした人たちがいたから、動いたのだ。変わったのだ。
そのことを心しておこう。

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箱根強羅温泉の旅(1)

7月は夫の誕生月なので、どこか温泉にでも行きましょう。
出掛ける1週間前に、ネットで検索。
近場で、お部屋に温泉が付いていることが条件。
最低でも、貸切風呂(できれば無料の)があるところで・・・
夫は一人で大浴場が利用できないからだ。
また、温泉地の宿でも、お部屋に付いているお風呂は温泉でないことが結構ある。
せっかく温泉地に行くのだから、お部屋の風呂も温泉でなくっちゃ!
・・・ということで、今回は箱根・強羅温泉に。
小田急ロマンスカーの終点・箱根湯本の宿でもよいのだけれど・・・
強羅温泉にしたのは、箱根登山電車に乗りたかったからだ。
特に箱根の観光地を回る予定はしていなかったので、せめて登山電車に乗って楽しみたい。
ちなみに、夫は、多くの男子がそうであるように、小さい頃から汽車や電車が好きなのだ。

小田急ロマンスカーは全席指定席だ。
平日の出発なので、当日でもとれると思ったが、時間に余裕を持つためにネット予約にした。
さて、乗りたい電車が決まったら、車椅子用座席(トイレの近く)がある車両の番号をネットで確認。5号車だった。
購入時に希望する号車番号を入力すると、空席座席一覧が表示される。
見ると、車椅子用座席(左右2列席のところ、1席がとりはずされている状態)とそれに接する席(左右の各2席)は、色が変わっていて、ネットでは予約できないようになっている。
ハハア~、車椅子用の席はネットでは予約ができないようになっているらしい・・・
なので、その更に1つ後ろの席は空いていたので(その日はかなりガラガラだった)、そこを予約。
今まで、小田急ロマンスカーを何度か乗っていが、指定座席から別の席に移動していても、検札の際に声をかけられるが、その席が空いている限り、そのまま座り続けることができる。
 
私たちが乗った車輌は、こんなにスペースに余裕があり、そこに車椅子をおけた。
車椅子のまま座ることも出来るのだが、夫は座席に座り換えて、この写真の左斜め向かい側に、並んで座った。ドアが見える方向が進行方向。
ドアが開くと・・・すぐに車椅子用のトイレ。頻繁にトイレに行く夫にはとても助かる。
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小田急の箱根湯本駅と箱根登山鉄道とは同じホームで乗り換えができる。
小田急新宿駅で、箱根湯本経由で強羅駅までの切符が帰るので、それを買っておいた。
箱根湯本駅では、小田急の係員さんが下車を手伝ってくれて、箱根登山鉄道の係員さんのところまで案内してくれてバトンタッチ。
箱根登山鉄道の車輌の乗り口とホームとの段差はかなり大きかった。
少しぐらいの段差なら私一人でも車椅子を載せられるが、この高さはちょっとスロープがないと無理。
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箱根登山鉄道の楽しみは、車窓の風景。
IMG_7502.jpg 
平日のせいか、車内がそれほど混んで居らず、運転席がよく見える席に座れた。
(スイッチバックして登っていくので、一番後ろにもなる)。
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写真右の線路を登ってきて、「信号場」でスイッチバックして、左側の線路に登っていく。
運転手さんと車掌さんが、スイッチバッグするたびに、前と後ろを歩いて交代していた。
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到着した強羅駅から、「観光施設めぐりバス」に乗って10分。「萬岳楼前」下車。
本日のお泊まりは明治4年に湯治場として創業した「萬岳楼」。
名前の通り山の中の宿という感じのところ。

バリアフリーではない宿でした。
和室と部屋の周り廊下(と言うのでしょうか)との境にこんな段差がある。
あらかじめ宿の紹介写真で、和室に段差がある部屋を見て、それとは別の部屋を予約したのに、こちらの部屋も段差があった。この部屋の写真はなかったから確認できなかったのだけど。
案の定、夫の目では、この廊下と和室の縁の段差を区別できず、最初に和室から廊下に足を下ろした時に、ガクっとなって、ビックリしたようだった。
一人で歩かせられません。夫が歩き回るのについて歩かないとキケン。
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トイレも、手すりなどはなし。
夫はペーパーホルダーに掴まったり、壁に掴まったりしていた。
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部屋に付いている内風呂です。手すりなどは一切なし。
夫が入るには難あり。湯船に入れても、湯船から出る方が問題。
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しかも、源泉掛け流しで、湯の温度はとても熱い。
せっかくの源泉掛け流しも、冷ますために、水でうめなければならず・・・

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お部屋についている露天風呂は樽風呂。見ての通り、またいで入るのは結構大変そう。
写真の中に見えている茶色い木製の台に足をかけて入ることが想定されているのだろうけど、そのほうが返ってキケンだと思われたので、夫の手をとって、直接またいで入らせた。
出る時も、隣の木の壁に手をついてまたいで出てきたが、なんとか温泉に入れたよ!
IMG_7521_kindlephoto-651618185.jpg 
白い濁り湯は硫黄の匂いがする。
 IMG_7532_kindlephoto-652263529.jpg
温泉から出た後も、汗がなかなか引かない。よく温まる良い温泉だった。
一風呂浴びた後、さっそく和洋室のベッドに横になる夫。
窓から見える緑が心地よく、ヒグラシと野鳥の鳴く声しか聞こえない。

(つづく)

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箱根強羅温泉の旅(2)・・・あの誓いは、どこへやら??

さて、箱根強羅温泉の宿・萬岳楼の夕食の時間です。
一眠りしている夫を起こして、食べ過ぎないように注意しましょう~。

萬岳楼は10部屋しかない小さなお宿で、夕食はすべて1品ずつお部屋に運んでくれます。

まずは、はしつけ=胡瓜かに合え、土佐酢ジュレ
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小鉢=胡麻豆腐、山葵 
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お椀=玉蜀黍のすりながし・・・トウモロコシが甘くて絶品でした。
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酒肴彩々=もずく海老、里芋、花豆、枝豆、鮭照り焼き、チーズ焼き、煮昆布、こけもも・・・
あと何だっけ?
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お造里=鮪中トロ、平目エンガワ、海老、ほんの1口ずつでした
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皿=和牛ロースとアスパラのステーキ、南瓜(カボチャ)、紅茄子(トマト)、沢芥子(クレソン)
これはさすがに、夫にはステーキは2割ぐらいだけ小さく切って食べさせました。
残りの8割は、勿論、自分の分と合わせて私が食べましたから・・・ご心配なく!
献立には「ロース」とあるけれども、「ヒレ」か? まったく脂っぽくありませんでした。
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口直し=紅紫蘇のシャーベット・・・脂っぽさをさっぱりとさせるためだそうで・・・
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なんかだいぶ食べましたけど・・・まだ出てくるの?
煮物=丸茄子の味噌煮、身欠鰊、湯葉、伏見唐辛子、茗荷。
 あ~ この身欠鰊(みがきにしん)が、うんまいなぁ~。
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えぇ? ちょっと・・・まだ、食べるの?? 
食べ過ぎないようにって言ってたじゃない?
でも、鰻ご飯ですよ! 清まし汁(じゅんさい)、香々
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まだまだ、あります。水菓子=メロン よく熟れていました。
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いよいよラスト!
 甘味=杏仁、沖の岩、ふかみどり、レモンゼリー、大納言
   もう、これがホッペが落ちそう。つるりとお腹の中に収まりました。
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「お腹、大丈夫?」と訊きながら食事を勧めたが、結局、牛ステーキ以外のものはすべて完食した夫。よく食べたなあ~、大丈夫かしら?
でも、1品1品はちょっとずつだったし、お腹にもたれるようなものは少なかったので、何とか大丈夫みたい。
こんなふうに食べられることに感謝しないと。

夕食後、夫は、またいつもの「せん妄」状態になり、ちょっと落ち着かない。
「せん妄」状態になっている時は、顔つきが特徴的に変わるので、すぐそれと判る。
夫の場合、口をとがらせて、眉根を寄せた顔になる(「困惑している顔」というんでしょうかね?)
そして、
「今日は、もう、学校(職場)へ行くのを止めるよ。」と夫。
「あら? そうよ。だって、ここは箱根の山の中だから、学校なんて行けないよ。」
でも、「せん妄」になっているけど、「今日はもう学校へは行かない」と、つまり「この場に留まりたい」と言っているのだから、問題はない。
「疲れたでしょう。そちらにベッドが用意してあるから、もう寝てください。」と言って寝かせて、呼吸器(ASV)を装着したら、すぐにグ~グ~と眠りに落ちました。

夫は、夜中に1回と明け方に1回トイレに起き、一緒に付き添う。
和洋室のお部屋で、トイレは和室の方に近いため、和室の周り廊下をずっと歩いて行かなければならず、このお部屋の配置についても、ちょっとね~。
尿瓶があれば、それで取りたかったけれども、今回の旅行では持っていくのを忘れたので、やむを得ずトイレまで歩いて行った。
案の定、間に合わなかったりしましたけど、これは仕方のないことですね。

(つづく)

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箱根強羅温泉の旅(3)

強羅温泉の2日目はあいにくの雨。
外気温が下がっていたせいか、目覚めると浴衣一枚の身体は冷え切っていて、あったかい温泉に浸かりたい。
でも、露天はご覧のとおり↓ ぴしゃぴしゃ雨降りなので、内風呂の方であったまりました。
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さて、朝ご飯は午前8時半にお部屋に配膳されましたが、夫はまだグ~グ~と眠っていて起きる気配がありません。これはいつものことなので、寝かせて置いて、先に私だけで朝食です。

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鰺の開き、枝豆ひじき、かまぼこ山葵漬け、焼きたらこ

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冷やし茄子、卵焼き、味噌汁

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野菜・ウインナー焼き、烏賊納豆オクラうずら玉子

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ご飯とおかゆの2種類

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果物のヨーグルトがけ

チェックアウトは10時半でしたが、夫は9時45分ぐらいにようやく起きてきて、まずは果物のヨーグルトがけを食べた(自宅ではこれだけでの朝食で終わりだが・・・)。
それから、もうちょっと勧めて、おかゆを2口3口、鰺の開きも2口3口、卵焼きと冷やし茄子、かまぼこは食べたかな? 残ったおかずは、また、私のお腹の中に収まりました。さすがにおひつのご飯は食べられなかったけれども、おかゆは全部食べたわ~。

皆さんのあきれた顔が目に浮かぶよう~。
でも、「食べ過ぎないように」という注意は、あくまでも夫に対してのものであって、私に対しての注意ではありません・・・(。´・(ェ)・)

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「萬岳楼」のロビーにて

さて、昼にかけて雨はますます激しくなり、当初は「観光施設めぐりバス」で強羅駅まで行くつもりでしたが、さすがに、この雨の中、いくら車椅子用の合羽を用意してきているとは言え、大きな荷物もあり、それらも合羽の下にしまわねばならず、そんな状態ではバスの乗り降りも容易ではないので、タクシーを頼んで強羅駅まで下りました。

雨でなければ、箱根湯本駅で外へ出て、ちょっとお店などを見てまわろうと思っていたけれども、この雨ではね。
箱根湯本駅のカフェで、箱根プリンを食べて、珈琲を飲んだだけでお昼代わりにして、ロマンスカーで真っ直ぐ新宿駅まで帰りました。
なお、帰りの座席は、箱根湯本駅で車椅子用の座席を指定して買いました。

箱根強羅温泉「萬岳楼」、なかなか渋い、良い温泉です。
ただ、例えば、私の両親を連れてこの温泉宿に来れるかと言うと「No」です。
露天風呂も内風呂も足腰が弱っている人には、ちょっと無理。
トイレも手すりがないので、立ち座りができないと・・・
お部屋の中の段差もキケンです。
私たちは本館の部屋に泊まりましたが、新館の方は、本館から渡り廊下を通って、階段を登る必要があるそうです。
今回、夫はギリギリ、露天温泉も、トイレも、部屋の段差も介助があってなんとかなりましたが・・・ もともとバリアフリーをうたっている宿ではないので、こんなもんでしょうね。
なので、この宿は、まだ足腰元気な「介護者」の「リフレッシュ休暇用」にはお勧めです。

以上で「箱根強羅温泉の旅」おしまい。

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Author:アワキビ
夫と2人暮らし。
子どもはいません。
2人と猫2匹の家族です。

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