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認知症の中核薬について(夫の場合)

 記憶、判断力、見当識等に障害が出る認知症の本質的な症状に対する薬としてはアリセプト、リバスタッチ、レミニール、メマリー(それぞれの薬剤の代表的な商品名)がある。最初の3つは基本的な作用機序が同じなので併用できないことになっており、メマリーは併用ができるというもの。
 夫がアルツハイマーと診断を受けた後、現在までの中核薬の使用については、次のような経過を辿ってきている。

★アリセプト
 まず、2005年終わり頃から、T病院にてアリセプト3mgを2週間。
 その後、アリセプト5mgに増量。
 アリセプトを初めて飲んだ時、確かに効いているような気がした。
 それは家族にのみ判るような微妙なものだったが、確かに「良い」と感じるものがあった。しかし、そのうち、効いているのか効いていないのか分からないような状態が続いたが、だからと言って止めれば、「後退する」と思われたので、そのまましばらく5mgで継続。2006年からJ病院へ転院していた。

 2007年12月にアリセプト10mg販売開始との情報あり。10mgは重度のアルツハイマーの患者向けとのことだった。夫はまだ「重度」にはあたらないと思ったが、定期診察の折に、主治医に「アリセプト10mgが出されたようなので、試してみたい」と相談。主治医の方も同様に思っていたとのことで、10mg開始。

 1週間ほど10mg服用が続いた頃、ケアマネージャーから、夫がデイサービス中、スタッフの指に噛みついて、怪我をさせたけど、家での様子はどうか?という電話が入った。

 え~っ、指に噛みついた? えぇ、信じられない。本当ですか? 
 家ではそんなこと全くありませんよ。


 そうですよねぇ。いつも穏やかな方ですよねぇ。どうしたんでしょうねぇ。

幸い、スタッフの怪我はたいしたことはなかったが・・・

 その数日後だったか、夫の後輩が亡くなり、告別式に夫とともに参列した帰り、参列した友人知人たちと、近くのファミリーレストランでお茶をしていた。突然、夫が立ち上がって怒り出し、今しがたまで話をしていた相手の手を掴んで、その指に噛みつこうとした。そばにいた人たちが慌てて止めて、二人を引き離して事なきを得たが、誰が見ても尋常ではない。怒り出すまではまだしも、噛みつこうとするとは・・・

 夫の認知症がこんなにも進んでしまった・・・

 と悲しくなったが、以前に朝田隆先生(筑波大学教授)が認知症についての講演会で、アリセプトを服用することで興奮性が増すことがあると話していたことを思い出し、もしかしてアリセプトを10mgにしたことによる影響かもしれないと思った。

 主治医に、上記の出来事を話し、陽性症状を抑えるために「抑肝散を試してみてはどうでしょうか?」と持ちかけてみると、「そうしましょう」と。
 ツムラの抑肝散を朝昼晩1包ずつを処方してもらう。

 ところが、この抑肝散を朝昼晩と飲み始めた頃から、夫の血圧が急に上がりだした。
 もともと高血圧があり、ラクナ脳梗塞の再発予防のためにも降圧薬を飲んで安定していたのに。
 調べてみると、抑肝散の配合生薬のうち甘草には血圧を上げる作用があるから、このせいではないかと思われたので、主治医に伝えた。

 血圧が急に上がり出したのは、抑肝散のせいではないでしょうか?

 それほど多くの甘草が含まれているわけではないから、抑肝散のせいではないと思いますよ。

 う~ん、けれども、10mgに増やした結果、興奮性が増し、その興奮を抑えるために更に他の薬を使うというのも、何か違うかな~と思うので、アリセプトの量を5mgに戻したいのですが・・・

 わかりました。5mgに戻しましょう。

 しばらく、アリセプトを休んでから(wash-outするために)、アリセプトを5mgに戻したところ、もとの穏やかな夫に戻った。

 脳に作用する薬というのは、これほどの影響があるものなのだ。人格が変わってしまったかと思うほどの作用(効き目)があるのだ。
 でも、こうしたことを知らないまま、医師から処方された薬を飲み続けて、「認知症が進んでしまった」と悲しみ、あきらめている人も多いのではないかと思った。

★メマリー
 2011年1月、メマリー(メマンチン)の製造承認が下りた。
 このメマンチンという薬を、私たちは海外から個人輸入で(エビクサという商品名)購入して服用していたことがある。
自己責任で服用するので、通常量よりも半量だけにしようと考えて、少ない量を飲んでいた。
半量飲んでいて、効果があるかないかはよくわからないまま推移していた。
しかし、日本で製造承認が下りたのなら、是非、服用したい。
ところが、この年3月11日の東日本大震災の影響で、製薬会社の第一三共株式会社の工場が被災したため、販売開始が遅れ、6月になったのを記憶している。
 こうして待ちに待ったメマリーであったが、飲み始めたその日から傾眠。 とにかく眠くなる。
用量を増やす規定があったが、とても増やせそうにないので、最初の用量のまま、しばらく続けたが、眠くなる。
 興奮性のある人には、もしかしたら、おとなしくなって良い・・・とかあるかもしれないが、こう眠くなってしまうのでは、夫の生活の質が良くなったとは言えない。
 メマンチンは夫には合わない。
 主治医は、「個人輸入している時には問題なく飲めていたのでしょう?」と言うが、半量だったからか?
 ともかく、メマンチンの服用は止めることにした。

★歩行障害の出現→リバスッタチへ
 その後、2013年冬までの約6年弱の間、アリセプト5mgで夫の状態は落ち着いていた。もちろん記憶障害は徐々に悪化していったが、平穏に暮らすことができていた。
 2013年冬頃から、夫は、外で歩いているうちに、急に歩けなくなることが出始めた。家を出る時は普通に歩いていたのだが、しばらくすると足が動かなくなる。というか、無理に手を引っぱって歩かそうとすると、だんだん小股になって前のめりに転びそうになる。そこで歩行を止めても、今度は、身体だけが(慣性の法則?)で、前に行こうとして、つんのめりそうになるので、夫の身体が倒れないように押さえておくことがとても大変になった。こんな状態では外が歩けない。
 主治医に「歩けなくなった」と伝えると、「じゃあ、ちょっと歩いてみましょう」と診察室で歩かせると、まあまあ、手を振って、普通に、歩ける・・・ようだ。

 歩けますね~。

 いや、歩けないのです。室内では歩けても、外では歩けないのです。
 それで、アリセプト5mgをリバスタッチに変更したらどうかと思うのですが・・・


 コウノメソッドの河野先生の「認知症ブログ」等を読むと、リバスタッチには歩行改善の効果もあるようだったからだ。夫の主治医はどう考えてのことだったかはわからないが、ともかくリバスタッチに変更してくれた。

★見当識障害の進行(自分の家がわからなくなる)、妄想 → 徘徊へ
 その後、別のコウノメソッド実践医のもとで、歩行障害を改善できないか(併せてREM睡眠行動障害の改善も)とニュープロパッチを追加で処方してもらった(ニュープロパッチは中核薬ではありませんが、経緯を語る上で書いておく必要があるので)。
 ところが、ニュープロパッチの副作用で、傾眠の末、転倒。臀部の筋肉内血腫と圧迫骨折で、夫の日常生活の質が著しく後退した。
 激しい痛みは夫の認知機能をぐっと低下させた。
 あるいは、認知機能が低下したが故に歩行困難になり、転倒しやすくなっていたのかもしれないが、傾眠状態は、間違いなくニュープロパッチの副作用だった。ニュープロパッチは止めた。

 この認知機能の低下で最も困ったのが、場所についての見当識障害がひどくなったことだった。「いつ?」という見当識障害は当初からあった。場所の見当識もそれなりにあったが、それでも自分の家はわかっていた。ところが、この頃から、自分の家にいても、病院だと思ったり、どこか旅先の宿だと思ったり、とにかく自分の家ではない別のところだと思うようになった。

 今日はここに泊まるの?

 ここはあなたの家だよ。毎日ここで暮らしているんだよ。

 明日の朝、また来ますね。

 アハハハ、冗談言わないで~。ここはあなたの家なんだからぁ。

 エヘヘ、そうだったけぇ? ゴメン、ゴメン。

 記憶障害が相当に進んだことによって、いろいろな妄想が出てくるようになった。

 ところで、リバスタッチにも増量規定がある。
 9mgまではどうにか。13.5mgぐらいから怪しくなってきた。
 18mgになると、「人に呼ばれているので、出掛けないといけない」というような妄想によって、外に出掛けて行こうとする、家の中で何かの作業をしようとして(きちんとした仕事はできないのだけれども)ウロウロ、ウロウロするという症状が強く出るようになった。

 おそらくリバスタッチも効くのだと思う。
 薬が効くから「何かをしなければ、ならない」と夫は思うのだ。
 でも・・・残念ながら、何をどうしたらよいのかが、わからない。
 正しく認識して判断をするための、外界からの情報を入力して保持する記憶力がないため、夫は自分の頭の中に浮かぶこと(妄想)に基づいて一所懸命に行動しようとする。
 どうも、リバスタッチを止めたほうが、この妄想に基づいて行動しようとするのが緩和されるみたいだ。
 一人で外に出て行ってしまうようなことがない・・・ようだ。
 私としては、どうしても「少しでも記憶がよくならないか。もう少し集中力が出ないか」と期待してしまうのだが、リバスタッチを貼っても(他の中核薬であっても)「記憶がよくなることはない!」
 結局、リバスッタチを止めた。
 つまり、現在はアルツハイマーの中核薬は服用していない。
 でも、夫が、ちょっとした日常生活の今までできていたことが、できなくなっているのを見るたびに、リバスタッチ・・・もっと低用量なら効果があるかも・・・とあきらめきれない思いもある。
 しかし、低用量のままで処方し続けてもらうことができないのならば、ムリ・・・
 製薬会社は、増量規定によって、その薬が使えなくなる患者がいることを知っているのかな? かえって自らの首を絞めてはいないだろうか?

 逡巡し、今日また、4.5mg分のリバスタッチを貼ってみた。
 そうしたら、てきめん!! 
 頻尿! 夜中の頻尿・・・ジャージャー洩れる
 やっぱり、ダメか。
 それともたまたま体調の悪化時にあたっているだけなのか・・・?
 ともかく、夜中のトイレ介助中、夫の背中に貼ったリバスタッチをはがした。
 ゴメンネ 私が欲を出したからいけなかった

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入院14日目・・・薬の変更

 わが夫、圧迫骨折で入院14日目。

 入院する際、自宅に残っていた毎日服用する薬の残りを全部持参し、院内薬局に預け、毎日の服用を管理してもらうようにした。

 その残薬もそろそろなくなり、今後は院内で薬を処方してもらうことになる。
 夫の持参薬と同じ薬をこの院内薬局ではほとんで扱っておらず、同種の薬効の別のメーカーの薬に変更になる。以下のとおり。

★変更したもの
 コバシル(血圧を下げる)→インヒベース
 ハルナール(前立腺肥大の尿を出やすくする)→ユリーフ
 ムコダイン(痰を出しやすくする)→ビソルボン
 アルファーロール(活性ビタミンD)→アルファーワン
 プレタール(血をさらさらにする)→シロスタゾール

★量の変更
 ネキシウムカプセル10mg(逆流性食道炎)→ネキシウムカプセル20mg

★同じものを継続
 メインテート(肥大型心筋症、心臓の過剰な動きを抑える。血圧を下げる)
 ベシケア(過活動膀胱を抑える)
 抑肝散(不穏な気分を落ち着かせる)
   圧迫骨折後、ベッドで寝たまま薬を飲まざるを得ない状態だったため、粉薬のままではむせやすく飲みにくい。
 抑肝散を飲む時は、龍角散の「らくらく服薬ゼリー 漢方薬用 いちごチョコ味」を使っている。夫は、「漢方薬用コーヒーゼリー風味」よりもこちらの方がお気に入り。
 余談だが、サプリメントのフェルガードBも、同じく龍角散「らくらく服薬ゼリー レモン味」と混ぜて飲ませており、こちらも「美味しい、美味しい」と喜んで舐めている。

★廃止
 サアミオン(活気、筋力?)
 ロゼレム(眠りのリズムを助ける)
   この2つは、本来は止めたくないのだが、院内薬局に置いていないということであれば、入院中だけの期間限定なので、廃止もやむを得ない。
   ロゼレムの代わりに、別の睡眠導入剤の何とかにすると言われたが、これについては断った。ロゼレムを止めて、夫の睡眠にどれだけ影響があるか見極めてから、何らかの代わりの薬が必要かどうか考えよう。

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初めてのセレネース

 初めてセレネースを処方してもらった。
 セレネース細粒1% 0.03g×2/日 ごく少量。

 というのも、今日、妄想がひどかったので。
 最近は、まあ調子がよいかなと思っていたのだが、今日は午後からおかしくなってきた。

 午後、コウノメソッド実践医にてグルタチオン点滴を打つ予約があった。
 午前中は眼科等に行き、移動途中で昼食をとったのだが、そのあたりからおかしかった。移動は車椅子に乗って、地下鉄で来たが、昼食時には、車椅子から椅子に座り替えた。
 そして、食後、再び車椅子に乗るように促したところ、「なんで車椅子に乗るのか?」と若干の抵抗を見せる。が、まあ、何とか車椅子に乗り、クリニックへ。
 そして、クリニックで医師の前では神妙にしていたが、いざ、「じゃあ、点滴をしましょう」となった途端、

 ボクは小さい頃から注射は嫌いなんだ。
 絶対に、死んでも点滴なんか打たない。
 お断りする。


 え~? 今まで、毎週ここで点滴打ってきているじゃない?

 いや、絶対に嫌だ。打ちません。

 …という感じ。
 こんな時には説得を試みても無駄。
 それに説得しようとすると、私の方もムキになってしまって、つい、きついことやひどいことを言ってしまいがち。

 これが家だったら、抑肝散をチョコレート味のゼリーで飲ませて、30分ぐらいすると落ち着いてきたりするけれども、抑肝散の用意もないし…、困ったな。

 今日はムリっぽい。
 それに、私が妻だということも分かっていない。
 こういう状態の時には、だいたいそうだ。

 家に帰る!

 ふ~ん。あなたの家はどこなの?

 30歳頃まで住んでいた家の場所を応える夫。

 こんな調子では、とても点滴をするなんてムリ。

 医師に相談した結果、以前から、妄想があまりひどい時には、セレネースを試してみるかという話をしていたので、今日は保険診療に切り替えてもらって、初めてセレネースを処方してもらった。

 わかりました。今日は点滴やりません。その代わりに、お薬をもらったから。

 何の薬なの? 何のための薬か説明をしてもらっていないよ!

 ごもっとも。
 あまりにもまっとう過ぎる発言に、二の句が継げず。
 こういうのって、やっぱり本人の意思に反したことをやっている、人権無視かな…
 これについては、また、あとでよく考えよう。

 とにかく自宅へ早く帰ったほうが良さそうだ。
 夫を車椅子に乗せる時に、また、少し抵抗を見せるが、

 え~と、ほら、腰が痛いんでしょう? 車椅子に乗った方が楽だから…

 そうですか? それでは、乗せていただきましょうか・・・。ありがとう。

 夫が、やたら丁寧語を使ったり、「ありがとう」を連発する時は、だいたい私が妻だということを認識していない時だ。

 とにかく自宅まで連れ帰った。
 ベッドの上で寝ていた2匹の猫を見て、少し和んだ顔をした。
 急いで、まず、抑肝散をチョコレート味のゼリーに溶いて食べさせる
 これは「おいしい」と言って抵抗なく食べた。

 自宅から薬局に処方箋をFAXで送ってから、電話をして、取りに行く旨を告げると、その薬局にはセレネースの細粒がないので、今、近くの系列薬局に取りに行っているから、30分後ぐらいに来てくれと。

 夫には、「疲れたでしょう。少しベッドで休んで」と言って、ベッドに寝かせると、何とか横になった。
 あまり眠くはないのか、目は開いている。

 30分ぐらいたったので、薬局にセレネースを取りに行き、ついでに薬局の近所でちょっと買い物をして急いで帰ってきた。
 私が帰ると、夫は起きてきて、

 そろそろ家に帰ります。
 家、遠いので…


 自分の家にいながら「家に帰る」と言われるのは、ここが居心地がよくないということなのかと、やっぱり堪える。
 私が妻だと分かっていないふうだし。

 私は●●だよ。あなたの妻だよ… 結婚しているんだよ。

 と言うと、ちょっと困った顔をして、

 ふ~ん、まあ、構いません。

 「構いません」って、何だよ~。
 私が夫に結婚を迫っているって思っているようだ。

 そんなふうなので、「家に帰る」と外へ出られたら、やっかいなことになるので、とにかくセレネース、試してみよう。

 セレネースの細粒を、レモン味の服薬ゼリーに溶かして、「ほら、食べてみて」と夫にスプーンを渡す。
 これには抵抗せずに食べてくれた。


 「今から夜ご飯作るからね。待っててね」と言って、椅子に座らせると、おとなしく待っている。

 その後、夕食まで、すんなり。

 入浴時、ちょっと混乱があり、まだ、私のことが妻だとはっきりと認識しておらず、といった感じもあるが、「家に帰る」等の発言は出ないまま。

 寝る前の抑肝散も服用し、就寝。

 少量のセレネース、効いたのかな? それとも抑肝散?
 もう少し様子をみないとわからないな。
 また、副作用も出ないか、明日以降も慎重に様子を観察しよう。

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注射嫌いの夫、試練の日常

今年はインフルエンザの流行が早いようだ。
 10月下旬に訪問診療の際、夫と二人、インフルエンザの予防接種をしてもらった。

 注射が怖い夫、いつも訪問診療の医師と看護師と私と3人がかり。
 注射針が入る瞬間、どうしてもビク~ッと身体が引いて腕を動かしてしまうので、何度もやり直しにならないように、夫が私に抱きつくようにし、医師が腕を抑え、看護師さんが接種する。
 インフルエンザ予防接種は、針が入ってから、ワクチン液を接種し終わるまでの間、ちょっと痛みがある。

 接種されている間、夫は、自由になる方の手で、

   ヽ( ̄д ̄;)ノ パン、パン、パン、パン…

 と私の身体を叩き続けていた。
 叩かれても、別に痛くはない。どうやら叩いて気を紛らわせているらしい。

 続いて私の番。
 私は、夫の真似をして、夫の手を握って、

   「怖いよ~」

 と言ってみる。
 すると夫は、ちょっと嬉しそうな、いたずらっ子のような顔になる。
 接種される時に、私が痛そうな顔をすると、夫が

  ( ̄∇ ̄) 「助けてぇ~?」

 と言うので、

   「うん、助けて、助けて・・・」

 と言いながら、夫の真似をして、私も夫の身体をパン、パン、パンと叩く。

 夫は・・・ ((∩^Д^∩)) 嬉しそう。

 ああ、終わった。

 いつも、夫ばかりが注射を打たれているので、私が注射を打たれて大袈裟に「痛いよ~」と言っている姿を見ると、何だかちょっと嬉しいらしい。

---------------------
 その日の午後、
今度はコウノメソッド実践医のもとへグルタチオン点滴を打ちに行った。

 先週は、急にスイッチが入ったように、点滴、絶対拒否!だったので、自由診療ではなく、保険診療に切り換え、セレネースの処方箋を書いてもらったのだった。

 今回は、自宅を出る時から、「今日、クリニックに点滴を打ちに行くからね」と夫に数回にわたり確認。夫は、

   「 まあ、仕方がないなあ  (´Д`;)」

という感じで、強く拒否することはなかったので、連れてきた。

 先週は、自宅に帰ってきても、

  「家に帰らなくては。 (゚д゚) 家、遠いから、もう帰る!」

 と言いつのり、外に出て行きそうな勢いだった。
 しかし、処方されたセレネースを服用させた結果、そのまま落ち着き、家を出て行こうとすることもなくなり、その晩はぐっすりと寝て、朝、機嫌良く起床できたと医師に報告。

 以来、セレネースを服用するほどのことがないまま過ごすことができたので、今後も、「セレネースは不穏時の頓服として使いましょう」ということで確認。

   「さあ、今から点滴を打ちますよう (=゚ω゚)ノ」

 と言うと、夫は、

   「(;゜0゜) 泣きたい気持ちだけど、しょうがないなあ」

 と言いつつ、同意。

 夫は、針を入れるときにピクッと動くので、このクリニックでは夫をベッドに寝かせて、針を入れる瞬間は、私も夫の腕を押さえ、看護師さんにささっと針を入れてもらう。
 それほど痛がることなく、スムーズに入った v(o゚∀゚o)v 

 そして、点滴を終えると、夫は

   「気持ちがいい、爽快! o(^▽^)o 帰る途中、珈琲、飲みましょう」

 等と機嫌がいい。
 グルタチオン注射、夫の場合は効果のほどは、ちょっと「?」だけれども、点滴を打って悪い感じはしないので、一応、続けている。
 いつまでも歩けていて欲しいから (*^_^*)
 
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妄想時に用いる薬

 夫に妄想が出るようになったのは、昨年(83歳)頃からだ。

 認知症が発症したのは恐らく70歳で脳梗塞を起こしたことがきっかけ.
アルツハイマーだと確定診断されたのは74歳の時だ。
 およそ10年~14年かけてゆっくりと進行した。

 当初から日時についての見当識障害が見られ、近時記憶も厳しかった。
 昨年ぐらいからは、記憶が1分も持たなくなり、
場所や人についての見当識障害が顕著になり、
自分のいる場所がどこかわからない(自宅もわからない)、
妻が誰だかわからない時もあるという状態で、
夫を家に一人で置いておくことが厳しくなった。
 常に誰かが見守っていないと危険だと感じる。

 それでも、おおむね1時間程度なら
夫を在宅させたまま、私は外出してはいる。
 私自身が病院や美容院に行くとか、
猫を病院へ連れて行くとか、
近所に買い物に行く等。

 1時間を超えての外出が必要な場合は、
小規模多機能のデイサービスに行ってもらう。
 現在、定期利用は水曜日午前~昼食までの半日のみ。
あとは、その時々の私の都合によっての不定期利用。
 夫が大学病院にかかる時の送迎もお願いしている。
 偶々、大学病院の隣に小規模多機能施設があるからだ。
 臨時の利用にも、定員に空きがあり、
スタッフのやりくりがつくなら柔軟に対応してくれる。

 そんなふうにして日々を送っているが、
最近ずっと、午後から夕方にかけて出る「せん妄」に
悩まされている。

 午前中は、ほぼ、私の名前も、
私が妻だということも分かっているのに、
昼食を食べた後から、少しずつ怪しくなってくる。

 こうした「せん妄」時に使っている薬(頓用の薬)

 ★抑肝散エキス顆粒2.5g
    → 龍角散 服薬ゼリー漢方用(いちごチョコ味)に混ぜて

 ★セレネース(ハロペリドール)細粒1% 0.03g
    → 龍角散 服薬ゼリー(レモン味)に混ぜて

 抑肝散は、夫の場合、含まれている「甘草」に鋭敏に反応して、
血圧を上げやすい。
 だから一日1包までにしたい。

 セレネースは、量が多いと、
副作用でパーキンソン症状を来すので、
こちらも一日1包までにしようと思っている。

  どちらか1包だけ服用するの日もあれば、
両方服用する時もあるが、最大でも、
抑肝散2.5g1包、セレネース0.03g1包で
今のところ「せん妄」はコントロールできているようだ。

 服薬ゼリーを使って飲ませているのは、
不穏状態の時に、すんなり薬を飲んでくれるか?
ということと、
甘いものが口に入ると、気持ちが落ち着くのでは?
という思いから。

 今日も午後2時くらいだろうか、
夫のトイレを介助している時、
夫が便座に座って用を足しながら、

「今から北海道の札幌へ行ってくる」

と言う。

 「え~、今から? 間に合わないと思うけど」

 「いや、大丈夫。」

 「一人で行くの? 私は行かないよ。」

 「3~4人のグループで一緒に行くから。
  キミはここに居ていいよ。」

 いつもなら、ここで、私はカッとしてしまって、
罠に陥ってしまうのだが、今日は・・・

 「ふ~ん、わかりました。行くのね。
  私は頭が痛いから、病気だから、上で寝ています。」

 と言う。
 夫は、一瞬「えっ?」という顔をしたような気がしたが、
私はさっさと3階へ上がって、布団にもぐりこんだ。

 そして、耳を澄ませていると、
夫は2階のリビング?あたりで、ガタガタ音を立てている。
 出掛けるための用意をしようとしているのかな?
 玄関を開ける音がしたら、追いかけて行くつもりで、
耳を澄ましていたが、その気配はなく、家の中を
あちこち歩き回って、ガタガタ音を立てている。

 こうして30分ぐらい経っただろうか?
 夫が3階への階段を上ってきた。
 扉を開け、私が布団で寝ているところへ来て、

「やっぱり行くのは止めた!
 北海道からの依頼は、なんか曖昧ではっきりしないし。
 飛行機事故にあったり、
 病気になって倒れたりするかもしれないから、
 ここに、キミと居るのが一番安心だ。」

 と言うので、私も、

「そうね。私、病気だから、あなたが居てくれると安心。
 あなたを頼っているの。
 猫もあなたが居てくれると安心だって。」
2015-11-26眠り猫
 ミルクちゃん。(「眠り猫」の生まれ変わりか?
 後ろに見えるのは日光東照宮の「眠り猫」の絵馬)

 夕食後、再び、軽くせん妄状態になって、
何度か、「●●駅に行く」とか、「そろそろ帰らないと」とか、
言い出したが、そのたびに、
ここが自宅であること等オリエンテーションを行い、
夫は「あれ? そうだっけ?」を繰り返しながらも、
何とか入浴して、寝床に就いてくれた。

 今日は頓用の薬を飲まないで済んだ。
 明日は、またどうなるか、わからないけど…

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アワキビ

Author:アワキビ
夫と2人暮らし。
子どもはいません。
2人と猫2匹の家族です。

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